ドコモ スマートフォン販売とコンテンツ(2)

スポンサードリンク
ドコモは、スマートフォンが販売の主力となっていることを重視して、コンテンツをソフトバンクやauで利用できるように変化するようですね。ドコモが開放戦略を採用したとしても、魅力的なコンテンツがなければ、収益化は困難であり、顧客流出が加速するリスクがありそうですね。

(1)携帯電話会社の戦略

携帯電話会社の戦略を比較すると、ドコモ、au、ソフトバンクの3社にかなりの違いがあることが分かります。ドコモ、au、ソフトバンクの3社は、日本有数の大企業であり、収益力の高い企業ですが、投資戦略や子会社などのグループ企業に違いがあります。

ドコモは自社の顧客基盤を生かして、独自コンテンツの拡充を重視して投資戦略を実行してきましたが、開放する戦略に変更するようですね。

(2)ドコモが認証方法を切り替え

ドコモdマーケット開放の理由(1)は、コンテンツビジネスの拡大を見込んでいるようですが、メリットばかりではないようですね。
開放戦略のカギを握るのが「ドコモ会員構想」だ。これまでは各コンテンツサービスを電話番号とひも付けしてきたが、契約者の認証などに使われる「ドコモID」に切り替え、これを新たにドコモ会員とする。他社回線の契約者であっても、ドコモ会員としてID登録すればサービスを利用できるようにしていく。
ドコモはdマーケットの開放のために、コンテンツサービスの認証方法を切り替えることで、他社回線でも利用できるように切り替えるようですね。
  • ドコモの従来方法 電話番号とひも付けにより、ドコモ携帯の契約が条件
  • ドコモの新しい方法 ドコモIDを用いることで、ID登録すればサービス利用可能に
ドコモは自社サービスのオープン化を行うようですが、メリットとデメリットについて収益向上の観点から見てみましょう。

(3)dマーケット開放による収益拡大のメリットとデメリット

  1. ドコモのメリット 他社回線からの課金利用者が増加すれば収益が増加する
  2. ドコモのデメリット スイッチングコストが低下することで、他社への乗換えが増加する可能性がある
ドコモ経営上の最大の問題点は、ソフトバンクやauのシェアが増加しているのに対して、ドコモは減少している点です。ドコモは、dマーケットがあるからソフトバンクやauに乗り換えなかった顧客が、流出するリスクが高そうですね。

(4)ドコモのサービス囲い込み戦略に変化

こうすれば、ドコモが取り扱っていないアイフォーンなどからでも、ドコモのコンテンツサービスを利用可能になる。実は、3月に発売した独自タブレット「dtab」は回線にこだわらない姿勢を明確にした象徴的な端末だ。
ドコモは、サービス囲い込みを行い、顧客基盤を生かして収益をあげようとしてきましたが、その戦略に変化がでてきているようですね。

(5)コンテンツ売上に注力と開放戦略

ドコモ回線の契約者向けの端末だが、あくまでWi-Fi専用。「社内では回線契約がないのに何の利益があるのか、という強い反対の声もあった」(マーケティング部・武岡雅則プロダクト戦略担当課長)。しかし、コンテンツの売り上げを伸ばしていく開放戦略へと舵を切った。
ドコモは、回線契約による利益から、コンテンツによる利益を伸ばす方針に切り替えています。ドコモの回線契約が伸び悩んでいることが背景にあるのかもしれないですが、コンテンツ専業の会社に勝つことができるのかは曖昧ですね。

ソフトバンク ガンホー子会社化TOBの仕組みでまとめましたが、ドコモが、コンテンツの会社を育成したり買収したりしなければ、中途半端な戦略になる可能性がありますね。

(6)auやソフトバンクに顧客が流出するリスク

一方で、大きなリスクもある。ドコモのコンテンツをドコモ回線以外でも楽しめるようになれば、安心して他社へ乗り換えるユーザーも現れるだろう。ドコモはただでさえau、ソフトバンクへの流出が進み、MNP(番号持ち運び制度)による流出は1月に14万4700件、2月も9万3200件と厳しい。この流れが加速するかもしれない。
ドコモは、auやソフトバンクに顧客流出するリスクが、コンテンツのオープン化にあります。ドコモがコンテンツを収益化するのであれば、ドコモCM家族と女優の名前で独自性が薄いことを指摘しました。

ドコモは、企業買収や提携などの投資戦略やコンテンツ子会社の育成などの変化がなければ、コンテンツを収益化するのは厳しいかもしれないですね。ドコモ成功と失敗(3)に続く。
スポンサードリンク

関連記事・:


最近の記事
Google を含む第三者配信事業者は、Cookie を使用して、ユーザーのウェブサイトでの閲覧履歴に基づく広告を配信します。 Google 広告 Cookie を使用することにより、Google や Google のパートナーは当サイトや他のサイトへのアクセス情報に基づく広告をユーザーに表示できます。 ユーザーは広告のオプトアウト ページ
で Google 広告 Cookie を使用しないよう設定できます(また、Network Advertising Initiative のオプトアウト ページでも第三者配信事業者の Cookie の使用を無効にできます)。